絵の具をいろいろためしている

12 _04 _2018
たまには絵の話題を。笑。長いこと、テンペラという技法で絵を描いている。しかし、このところ、しっくりしない感じがして、うーんうーんと悩みつつ、描いてきた。テンペラは発色はきれいだし、水で溶くことができるし、においはないし、大好きなつや消しのテクスチャだし、最高なんだけど、なんとなく、ここに加えて絵の具の盛りのぽってりした感じがほしくて、画面の上で色を混ぜ合わせるようなこともしたくて、でもブラシストロークが画面に残らないような感じに描きたくて。。。あと、スピード感を持って描きたい。。。そんなことを考えつづけてはや数年。。。油絵の具と併用する混合技法もためしつつ、とうとうカシューナッツの樹脂(カシュー)で顔料を練って、それで描き始めた。これは、いまのわたしの希望をかなえてくれる絵の具。手間がかかるし、有機溶剤のにおいはするけれど、やってみているうちに、ほんのすこしのツヤ感をむしろ活かしながら絵を描くのもいいようにおもわれてきた。絵の具がやわらかくて粘性があり、たれるので、平置きした画面に描くことになる。それなのでイーゼルはいま、休暇中。今日、50号を描き始めた。いやはやこれは腰にくる〜。でも、この方法しかないので、しばらくはこれでやってみるつもり。下地の工夫もまだまだ研究の余地がいっぱい。絵画技法って、ものすごくいろいろあるけれど、顔料(色の粉)が安定的に画面にくっついていれば、どんな方法でもいいのだ(極論!)。12月19日からの和光ホールでのグループ展には、テンペラで描いた絵と、このカシュー樹脂絵の具で描いた絵と、両方展示します。全部で5点。マダガスカルで取材した世界を描いてます。