くじらは大きい


3-21-2014
こんなふうにみえる。意味がわかる人はくじらにくわしい人ですね。

出不精なわたしが、わざわざ遠くまででかけてきた。
行き先は。。。沖縄本島から西へ40キロほどの場所にある慶良間諸島。
旅慣れた編集者さんが、くじらを見に行った話をしてくれて、それを聞いているうちに、猛烈に行きたくなったのだ。
でも、出不精だから、そんな気持ちはすぐ消えるんだろうと思っていた。

し、か、し、今回はちがった。日を追うごとに、行ってみたくてしかたなくなった。新しい画題もみつかるかも?という下心も満載。
せっせと航空券と宿を手配し、
ホエールウォッチング協会に電話してウォッチングも予約し、いそいそと出かけた。那覇から高速船に乗って座間味島へ。

そして、ここからがホエールウォッチング。座間味島からさらに船に乗ること20分、ブロウ(くじらの息)がぶしゅーっとあがるのをひたすら海上で探す。案内してくれる船の人が「あがった、10時の方向!」とかいってくれる。
もたもたと「どこどこ〜?」とかいっていると、黒いつやっとした大きな断片(?)が見えて、つるつるっともぐって、ふたつに割れたしっぽが最後に見える。案内の人が「ああ、深くもぐっちゃったぁ」という。

最初は何がなにやらさっぱりわからない。でも、やたらと大きいということはわかる。ここで見られるのはザトウクジラだ。交尾や子育てをしに、この海に毎年この季節にくるんだって。船がゆれる。波しぶきをあびる。乗り物酔いの薬の効力ぎりぎりのところで揺られている感じのなか、ひたすらブロウをさがしてかなたを見る。
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こんなくじらのしっぽを撮影した。しっぽのウラの模様で、個体識別できるとのこと。わたしが撮ったこのコは毎年きているZa-204というニックネームの個体だそうだ。
くじらの世界は、なんだか尺がちがう。未知の大きさだ。そして悠然としている。自分のスケールの小ささをくじらに教わった。ありがとうありがとう。小さいながら、生きていきます。