2013年8月15日木曜日

  こお  て
ー『凍りの掌』おざわゆきー
8-15-2013
終戦記念日。
毎年、この日は晴れてることが多いように思う。
終戦の日も晴れてたようだし。
 
そんな日に、読みたい『凍りの掌』。作者の父親のシベリア抑留体験を描いた作品。
文化庁メディア部門の賞ももらってる。
 
主人公おざわ(作者の父)も、仲間も、戦争が終わって
日本へ帰れると喜んだものつかのま、乗せられた船が北上(日本と逆方向)に向かい始めたときのショック。
 
シベリヤでの収容所の様子など、ほとんど残されていない資料から、描き起こすのは、ほんとうにたいへんな作業だったろうと思う。
 
絵はかわいらしい。でも、そこで起こるむごい事実が薄まることがない。
 
このコミックを読み終わると、ロシア語をひとつ、確実に覚えることが出来る。「ダモイ(帰国)」。それは強制収容所内の悲願の合い言葉。なんとかダモイできたおざわ、ダモイできなかった多くの人たち、その人たちの戦争は、ずっと続いているのかもしれない。。。
そのことを忘れないでいたい、忘れちゃいけない。